花粉症/季節性アレルギー性鼻炎
花粉症/季節性アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎のなかで、スギやヒノキの花粉をアレルゲンとする疾患です。花粉症は、一度発症すると自然治癒が非常に難しく、毎年アレルギー症状に悩まされます。東京都内におけるスギ花粉症有病率は、48.8%(2017年)、2人に1人が花粉症であると言われています。
花粉症の症状
花粉症の4大症状:くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ
| くしゃみ | 連続してくしゃみが出ます。回数が多く、鼻がムズムズします。風邪の場合は1週間ほどで治りますが、花粉症シーズン中ずっとくしゃみが続きます。 |
|---|---|
| 鼻水 | 水のようにサラサラした鼻水です。抵抗がないため、出てくるまで気づかないことがあるので人前では注意が必要です。 |
| 鼻づまり | 入眠時や睡眠時にはとくに鼻づまり症状を強く感じやすいため、睡眠不足や不眠などの睡眠障害を招きます。 |
| 眼のかゆみ | 目のかゆみが強く出たり、涙が多くなります。 |
| その他の症状 | 喉に花粉が入ることで乾いた咳が続きます。また、重症化すると気管支粘膜が腫れて、喉の痛みや呼吸がしにくくなる場合があります。また、皮膚のかゆみや湿疹、肌荒れ、耳のかゆみなどが目立ちます。熱っぽさや倦怠感などの症状もみられます。 |
花粉症の見分け
| 症状 | かぜ(普通感冒) | インフルエンザ | アレルギー性鼻炎 花粉症 |
新型コロナウイルス 感染症 |
|---|---|---|---|---|
| 鼻の症状 | くしゃみ:よくある 鼻水:粘りのある黄色い鼻水 鼻づまり:よくある |
くしゃみ:ときにある 鼻水:少量でサラッとした鼻水 鼻づまり:ときにある |
くしゃみ:発作的で連続する 鼻水:透明でサラサラした鼻水 鼻づまり:よくある |
くしゃみ:まれにある 鼻水:少量でサラッとした鼻水 鼻づまり:まれにある |
| 鼻症状の特徴 | ― | ― | ・朝方の強い症状(モーニングアタック) ・特定時期(花粉飛散期)のみにおきる ・通年性だと1年中しばしば起きる |
― |
| 鼻以外の症状 | ・鼻やのどの不快感から始まり、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、咳、痰、咽頭痛、声のかすれ ・症状が進むと、熱っぽさやだるさといった身体全体の不調 |
・急に38℃以上の高熱や関節痛、筋肉痛、頭痛、悪寒などの全身症状が急激に現れる ・中耳炎、副鼻腔炎、肺炎、脳症、ライ症候群、心筋炎など重い病気を合併することがある |
・鼻のかゆみ ・目がかゆく、涙が出ることもある ・においや味がわかりにくい ・発熱はないが、あっても微熱 |
・典型的な初発症状はない ・37.5℃以上程度の発熱、痰を伴わない乾いた咳、頭痛、筋肉痛、吐き気(嘔吐なし) ・味覚障害・嗅覚障害、倦怠感、下痢、食欲不振 |
| 検査方法 | なし | 抗原検査 | 原因抗原を特定できる検査 | 抗原検査、PCR検査 |
| 治療方法 | 痛みや不快な症状をやわらげる対症療法が中心 | 対症療法に合わせて抗インフルエンザ薬を使用する | 抗アレルギー薬、点鼻薬、点眼薬 対症療法が中心 | 肺炎に進展した場合は抗ウイルス薬、血栓予防の抗凝固薬、免疫の暴走を抑えるステロイド薬を適宜使用し、集中治療や人工呼吸器など |
花粉症の検査
血液検査
血液検査によって、原因抗原を特定できます。スギやヒノキ花粉などのIgE抗体価を測定します。
花粉症の治療
薬物療法
抗アレルギー薬、点鼻薬、点眼薬があり、花粉症治療の中心ともなる治療方法です。
初期治療
花粉が飛散する1カ月ほど前から服薬治療を行います。鼻の粘膜が事前に過敏になるのを抑えて、症状をコントロールしやすくする方法です。気になる方は、ぜひご相談ください。
免疫療法
体内にアレルゲンを少しずつ入れて身体を慣れさせながら、根本的に体質を改善させる治療方法です。現在日本では、2014年より舌下免疫療法が導入され、スギ抗体を使用しています。治療継続性の維持が重要です。根気よく治療を続けることが大切です。
舌下免疫療法について
薬物療法やレーザー治療のような対症療法とは異なり、根本的にアレルギーを治療していく方法です。原因となるアレルゲンを用いて行う治療方法で、まずは原因となるアレルゲンを特定する検査と診断が必要です。舌の下に薬剤を投与して、アレルギー反応を起こさないような身体にしていく治療方法です。現在は、スギ花粉症とダニアレルギー性鼻炎の治療が可能です。治療期間は長く、3~5年ほどかかるので根気よく気長に治療を進めていきます。スギ花粉症における舌下免疫療法は、スギ花粉症の飛散時期中の治療はできないため、飛散終了時期の6月以降に治療をスタートできます。
一方、ダニアレルギーの治療は一年中いつでも治療が可能です。
注意が必要なのは、妊娠中や妊娠を希望している人の場合、継続であれば処方は可能です。舌下免疫療法を開始して、2週間ほどの増量期から維持期になると妊娠は可能です。
皮下投与法との比較
これまでの治療方法は、アレルゲンを皮膚に注射する皮下投与法を用いて行われていたため、頻回の通院が必要でした。しかし、舌下免疫療法では専門医師の指導のもと、初回以降ご自宅でご自身での投与が可能です。一定の効果が報告されている治療方法です。
舌下免疫療法の特徴
- 薬剤投与時の痛みがない
- 通院回数が皮下投与法より少なくて済む
- 心身への負担が少ないので治療を継続しやすい
舌下免疫療法のQ&A
日常生活に取り入れたい花粉症予防法とは
日常生活の中で、気を付けるだけで花粉症の症状が緩和できる予防方法をご紹介します。以下の点に気を付けて、これ以上悪化させないように気を付けてください。
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外出時
よく晴れた日は花粉の飛散量が増えます。飛散量のピーク時間の正午から午後3時までの外出を極力避けます。外出時には、眼鏡・マスク・帽子を装着し、花粉が付きにくいツルツル素材のコートなどを羽織ってください。
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帰宅時
外で付けてきた花粉を家の中に持ち込まないことが厳守です。玄関前で服や帽子に付いた花粉をパンパンと払ってから部屋に入ります。脱いだものは袋に入れて、手や顔を洗ってうがいも欠かさないようにしましょう。
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洗濯
花粉の飛散シーズンは、洗濯物や布団を外に干すのをやめましょう。外干しした場合は、取り込む前にしっかりと花粉を振り落とします。室内は掃除機をかけます。
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換気
飛散時期の晴れた日は、窓を開けないようにします。換気口に花粉除去用フィルターを装着するのもおすすめです。室内に花粉がある場合は、空気清浄機で花粉を取り除きましょう。
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掃除
花粉は舞い上がったらなかなか落ちてこないため、濡れた雑巾で拭いたあと掃除機をかけましょう。カーテンやぬいぐるみなどの布製品は掃除機でしっかりと吸います。
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マスク
鼻の粘膜に付着する花粉を減らします。さらに、保湿効果によって症状が幾分和らぎます。マスクと鼻や頬に隙間があると花粉が入り込んでしまうのでフィットさせてください。
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生活習慣
生活習慣アレルギー性反応を起こしにくくするには、睡眠をしっかりと取ることで自律神経を正常に保ちます。栄養バランスの良い食事も大切です。香辛料やアルコール、喫煙は粘膜を刺激するので症状悪化につながります。